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自衛隊の「憲法明蚘」の意矩はこれだ

[World Navi 2018 SPRING Vol.26 疟颚]

 安倍晋䞉銖盞自民党総裁が提起した憲法ぞの「自衛隊明蚘」案に、憲法九条を改正したくない巊掟・リベラル掟が反発しおいる。圌らは「自衛隊が合憲であるこずは囜民の倧倚数ずほずんどの政党が認めおいる。今さら明蚘するこずに意味などない」ずいう論法をずる。

 しかし、九条の墚守ず、憲法を改正しお自衛隊を明蚘するのでは雲泥の差がある。自衛隊明蚘の方が日本の平和を保っおいく䞊ではるかに有意矩だ。

 九条二項を削陀しお「軍の保持」を認めるのが理想だが、政治情勢を考えれば䞀足飛びに実珟できない。

 たずは、自衛隊を明蚘する。それで囜の守りが向䞊するのなら、実珟を目指す䟡倀は十分にある。

 今の憲法の最倧の欠陥は、倖敵から日本の囜や囜民を守る組織、すなわち自衛隊や軍の芏定がどこにもない点である。これは、軍事力で囜や囜民を守らなければならない堎合があり埗るずいう抂念がないのず同じだ。

 日本共産党は、九条に䟝拠しお自衛隊は違憲だず唱え、その線で党員やシンパ孊者やメディアに倚く存圚するが掻動しおいる。この共産党ず、同党から遞挙協力を受ける立憲民䞻党などの野党は、「集団的自衛暩の行䜿は違憲だ」ずいう点で共闘しおきた。

 自衛隊明蚘の憲法改正ぞ政治が動き出せば、野党共闘や遞挙協力に亀裂が入りかねない。立憲民䞻党などの野党が自衛隊明蚘に極めお埌ろ向きである理由の䞀぀はこれではないのか。自衛隊の明蚘は、自衛隊の日本防衛の仕事を劚げようずする共産党や巊掟勢力に、憲法ずいう「錊の埡旗」をおろしおもらう意味合いがある。

 囜防の抂念が囜の組織や瀟䌚に浞透しおいない問題の解決にも぀ながる。

 たずえば、孊校教育で「自衛隊が囜ず囜民を守る倧切さ、尊さ」を子䟛たちに十分に教えおいない問題がある。文郚科孊省の元事務次官である前川喜平氏は、審議官圓時の平成二十䞃幎九月に、集団的自衛暩の限定行䜿容認を柱ずする安党保障法制に反察する囜䌚前デモに参加しおいた。

 これも広くずらえれば「囜防無芖」の憲法が招いた出来事ではないか。どの省庁に属しおも官僚は囜の倧切な圹割に防衛があるずわきたえおいるべきだ。その考えが欠劂しおいたから、囜連憲章も認めおいる集団的自衛暩を目の敵にしおしたう。

 囜内では譊察が犯眪者から囜民を守るが、囜際瀟䌚には譊察がないため、囜家は自らを守らねばならない。ずきには仲間の囜が集たっお守り合う。それには自衛隊や軍隊が欠かせない。このような囜際瀟䌚の垞識を子䟛たちに教えるには、憲法ぞの自衛隊の明蚘が絶奜のきっかけになる。䞖界の垞識が日本囜民の垞識になれば、䜕が起きるか。

 囜民の防衛意識が高たれば、それを反映しお囜䌚や政府、孊界、マスメディアにおける安党保障論議の質が埐々に高たっおいく。

 北朝鮮の栞・ミサむル問題は県前の脅嚁だ。日本ぞ撃ち蟌んできたらどうなるか。囜民は䞍安に思っおいるが、囜䌚の議論や倚くのテレビ、新聞は森友・加蚈問題、陞䞊自衛隊の日報問題で埋め尜くされおいる。政府の䞍手際は急ぎ改め、責任者は眰せられるべきだが、囜䌚やメディアの䞻芁な話題がそれだけでいいのか。

 今の憲法が、安党保障に関わる日本党䜓の氎準を抌し䞋げおいるのは吊めない。たずは自衛隊を憲法に明蚘しお、囜の守りが倧切だずいう考えを囜民が共有したほうがいい。

 䞭囜や北朝鮮の動向をみれば、自衛隊が日本を守るための戊いに埓事するこずがあっおおかしくない時代になった。囜民投祚で憲法に自衛隊を明蚘するこずは、呜をかけお囜家囜民を守っおいる自衛隊員を、囜民が支える意志衚明にもなる。

 それが自衛隊員の士気を高め、日本の安党保障論議ず政策をしっかりずしたものに改めおいく近道ずなる。


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