理解に苦しむ二階派研修会
自民党の二階俊博幹事長が率いる二階派(志帥会)が7月31日から8月2日まで、夏の派閥研修会を開いた。毎年恒例のものだが、なんと、場所が韓国の首都ソウル。ご丁寧にも派閥研修会とは関係のない経済人を300人近く引き連れて行った。そもそも海外で派閥研修会を開くのは異例中の異例で、台湾など親日国・地域があまたある中で、よりによって竹島や従軍慰安婦問題を巡って激しく対立する「世界最大級の反日国家」である韓国にわざわざ大挙して出向くというのは全く理解に苦しむ。
一体全体、韓国で派閥研修会を開くなどという発想はどこから出てきたのか。二階氏は日韓関係が険悪な状況だからこそ、議員外交でパイプ役を担うなどと説明しているらしいが、韓国側には「子分と出入り商人を連れてご機嫌伺いにやってきた」としか映らないだろう。経済が悪化している韓国に旅行して少しでもカネを落としたり、経済人にビジネスの話をさせたりして、救いの手でも差し伸べるつもりなのだろうか。今までの経緯からして、韓国がますますつけ上がるのは間違いなく、良識ある日本人に不愉快な思いをさせるだけなのに……。
そんな二階氏の「議員外交」を安倍晋三首相は派閥研修会に寄せたビデオメッセージでこともあろうに激賞した。「ただただ驚嘆をし、敬意を表する」。この首相にして、この幹事長あり、ということだろうか。